【2018年版】全国医学部の進級・卒試・ストレート卒業難易度ランキング

2018/08/28
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この記事は2018年版です。
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『2019年版』


今回はブログ村のエントリーから。



こちらの記事では文部科学省の「各大学の医学部医学科の入学状況及び国家試験結果等」に基づき平成24年度入学者について次の2つが紹介されています。

・最低修業年限での卒業率ランキング
・"擬似的な"最低修業年限での国試合格率ランキング


これまでこのブログでも医学部の進級や国試合格率について扱ってきておりそこでも書いてきましたが、国公立大学と私立大学では進級および卒試の難易度差があります。そして、進級の厳しさと卒試の厳しさは位置づけや目的が異なります。

したがって、今回は文献の見方を少し変えて、国公立大学と私立大学すべてを含めた全国の医学部を対象とした

①進級難易度(最低修業年限での6年次進級率)
②卒試難易度(最低修業年限で進級した6年生の卒業率)
③ストレート卒業難易度(最低修業年限での卒業率)

のランキングを入試の偏差値と比較しながら紹介したいと思います。


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①進級難易度ランキング


文献の「最低修業年限での6年次進級率」は、卒試の影響を除いた進級の難易度(6年生まで)と考えることができます。

進級率を高い順に並べると次のようになります。青は国公立、赤は私立です。

daigakubetsu_sinkyu.jpg


画像を拡大して確認することができますが、TopおよびWorst10は次の通りです。私立大学に〇をつけています。

■ Top10
  名古屋大学    100.00%
  北海道大学    99.02%
  東京大学     98.99%
 〇岩手医科大学   98.33%
  秋田大学     97.52%
 〇順天堂大学    97.52%
  三重大学     93.60%
  山口大学     93.46%
 〇自治医科大学   93.50%
  東京医科歯科大学 93.07%

■ Worst10
 〇帝京大学     57.85%
  山梨大学     67.20%
 〇東海大学     69.32%
  長崎大学     71.55%
 〇東邦大学     73.64%
 〇聖マリアンナ大学 73.91%
 〇藤田保健衛生大学 74.55%
 〇近畿大学     75.22%
 〇川崎医科大学   75.40%
 〇日本大学     75.61%


あくまでと1学年だけのサンプルなのでブレはあるかもしれませんが上位に国公立大、下位に私立大が固まっていることがわかります。

ただ、面白いのは国公立と私立の平均(図の緑枠)がともにおよそ85%であまり変わらないところでしょうか。進級率が低い国公立大、進級率が高い私立大があるということになります。



次に入試の偏差値と進級率の相関を見てみます。2018年第1回駿台全国模試の偏差値をもとに作成したものがこちら。

sinkyu_vs_hensachi.jpg

全大学で見ると全体として右上がりになっていて、高偏差値の医学部ほど進級率が高い傾向があるように見えます。

しかし、国公立と私立を同じ土俵で比べるのは適切ではない気もするので色別に見ると、私立のほうがその傾向が強いです。


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②卒試難易度ランキング


文献の「最低修業年限での卒業率」/「最低修業年限での6年次進級率」は、6年生での留年率すなわち卒試の難易度と考えることができます。ただし、卒試以外での留年も含まれるので誤差はあります。

卒試合格率を高い順に並べると次のようになります。

daigakubetsu_sotsushi.jpg
青は国公立、赤は私立です。


進級率と異なり、国公立と私立の差が際立っているように感じます。実際、国公立平均よりも高い私立、私大平均よりも低い国公立は数校しかありません。

「私立では国試の合格率を上げるために卒試を難しくしている」という噂はよく耳にします。このデータだけで結論付けるには飛躍がありますが、少なくともそれを示唆する結果にはなっているように思います。



次に、こちらも入試の偏差値との相関を見てみます。

sotsushi_vs_hensachi.jpg

卒試合格率100%の医学部が多く、特に国公立は評価が難しいですが、私立ではやはり右上がりの傾向にあることがわかります。


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③ストレート卒業難易度ランキング


文献の「最低修業年限での卒業率」は、ストレート卒業の難易度と考えることができます。

ストレート卒業率をを高い順に並べると次のようになります。

daigakubetsu_sotsugyo.jpg
青は国公立、赤は私立です。


実質的な計算としては「ランキング①×ランキング②」なので、結果もそれらの掛け合わせと言ったところでしょうか。進級難易度ランキングよりは国公立と私立の差が顕著です。



これに関しても入試の偏差値との相関を見てみます。

sotsugyo_vs_hensachi.jpg

国公立は相変わらず団子ですが、私立での右上がりの傾向がより強くなっています。



まとめ


進級率、卒試合格率、ストレート卒業率を入試の偏差値と比較しながら紹介しました。大まかな傾向として、いずれに関しても上位は国公立が多く、私立では高偏差値であるほどが進級・卒業がしやすいということがわかりました。

ただ、これらの数値はあくまで1学年の結果であり、進級・卒業するための実際の勉強の大変さとは必ずしも一致しないかもしれませんし、個々の医学部に関して言えば学年が異なれば大きく変動する可能性もあります。

今回使用した文部科学省の文献を継続して追っていくと、より確からしい結論が得られるのではないかと思います。


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この記事へのコメント

  • 鳩原

    引用ありがとうございます!ちゃんと出典を記してくれ、かつ擬似的な国試合格率という見せ場(?)をこちらのblogに残してくれて感謝です。笑
    元の文献のパーセンテージをそのままソートするのではなく、「入学者数」と「最低修業年限での6年次在籍者数 」のデータを元に再度計算を行い小数点第2位まで算出するところにしーちきんさんの技が光るなぁと思いました!この差が北海道大学と東京大学の並べ方に活きていますね(自分は同率一位としてしまったので……後でこれを元に微修正させていただくかもですが)。笑
    個人的に元データで興味深いなと思ったのは岩手医大で、元データによれば6年次までの進級を容易にする一方で卒業試験をかなり難しくすることでバランスを取っているんですよね。途中で奨学金が止まるよりは、最後の1年だけなら何とかなるという人も多いんじゃないかと思うので、なかなか良心的なシステムじゃないかな?と思ってしまいました。
    2018年08月28日 14:33
  • しーちきん

    ブログの通知不具合の関係で回答が遅くなり申し訳ございません。
    6年次までの進級と卒試の難易度の比較まで考察が行き届いてませんでしたが、確かに岩手医大は面白いですね。資金面に加え勉強面でも「あと1年」なら頑張れるでしょうし、理不尽に途中の学年で落とすよりは合理的だと思います!
    2018年09月01日 22:30