【2018年版】全国医学部の再受験生・多浪生合格者割合と合格率格差ランキング

2018/09/14
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9月4日に報道された文部科学省の「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査について」の結果速報を見ると、過去6年間にわたる全国の医学部の男女別/年齢別の受験者数・合格者数が公開されています。

これまで特定の大学の情報はあってもこのように横断的な情報はなかったので、眺めているだけでもなかなか貴重で面白いです。

男女別の分析結果についてはすでに報道されているのでご存知の方も多いと思います。


しかし、年齢についての分析結果はあまりみかけません。

今回はこのデータのうち、「狭義の再受験生・多浪生」として大学を卒業後に医学部を再受験した人の年齢に相当する「22歳以上の受験者および合格者」に着目し、合格者の割合や合格率格差を大学別にランキング形式で紹介したいと思います。

なお、このデータでは再受験生か浪人生か(またはそれ以外か)を区別することはできません。単なる年齢による分類であることをご承知おきください。


■ 目次(クリックすると該当箇所に移ります)
①再受験生・多浪生の合格者割合ランキング
②再受験生・多浪生の合格率格差ランキング



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①再受験生・多浪生の合格者割合ランキング


志望校に自分と同じくらいの年齢の人が同級生にどれくらいいるかというのは、再受験生・多浪生であれば少なからず気になるものだと思います。

データのうち合格者の年齢内訳から「22歳以上の合格者数/全合格者数」によって大学毎の合格者の中の22歳以上の人の割合を計算することができます。

※入学者ではなく合格者の割合です。入学辞退等があるため入学者の割合とは異なります。


6年間の平均値(*)を求め、割合の大きい大学からランキングにしたものがこちら。国立を青色、公立を緑色、私立を赤色で分類しています。

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(*)東北医科薬科大学、国際医療福祉大学はデータのある期間のみの平均値です。


TOP15のうち10校が私立なのは少し意外でした。

20%を超える大学がある一方で、1%を切る大学もちらほら。医学部合格者は国立大学であれば1学年100人程度ですので、1%以下ということは学年に1人いるかいないかということになります。


ところでこのランキング、巷に流れている「再受験寛容度」になんとなく近いように感じるのは自分だけでしょうか…?


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②再受験生・多浪生の合格率格差ランキング


22歳以上の再受験生・多浪生の合格しやすさの指標として「合格率=22歳以上の合格者数/22歳以上の受験者数」が考えられます。

ただ、この値そのものは入試倍率の影響をもろに受けてしまい年齢を考慮した大学間の比較に適さないので、「21歳以下の合格率/22歳以上の合格率=合格率格差」を用います。

この合格率格差は「22歳以上の人が21歳以下の人に比べてどれくらい合格しにくいか」という指標になります。

6年間の平均値(*)を求め、割合の小さい大学からランキングにしたものがこちら。国立を青色、公立を緑色、私立を赤色で分類しています。

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(*)東北医科薬科大学、国際医療福祉大学はデータのある期間のみの平均値です。


すべての大学で合格率格差が1を上回っているのは共通ですが、値は大学間で非常に大きなバラツキがあります。

上位の大学では、22歳以上の合格率と21歳以下の合格率に10倍以上もの開きがあります。


格差の値が1に近ければ合否に年齢の影響はないと考えることはできます。しかし、「格差の値が大きい大学は年齢操作がある」と結論付けることはできません。

例えば、21歳以下と22歳以上で学力分布が異なり、21歳以下の優秀な現役生・浪人生が多く受験する大学では格差の値が大きくなってしまうからです。東大をはじめとする旧帝大などはその傾向が顕著であると考えられます。


しかし、そうではない大学でなぜ指標が低くなっているのか…?

渦中の東京医大は2.92。それより格差が大きい大学もたくさん存在しています。

文部科学省の調査の続報を待ちたいと思います。

この記事へのコメント

  • 鳩原

    めっちゃ面白い記事でした!
    一番透明性の高い入試をしているであろう東大医学部が、再受験生の割合が非常に少ないという……。男女比でも、東大医学部はだいぶ男子が多いようですし。
    https://www.med-pass.net/rank/danjohi/
    比率のみで入試の公正性がシロかクロかを測るのはなかなか難しそうですね。
    2018年09月14日 17:37
  • しーちきん

    おっしゃる通り、性別も年齢も結局のところ多くの人が関心があるところは比率だけを見ても何もわからないということがよくわかりました(汗)

    でも、再受験者が思っていたよりたくさんいたりとデータとしては非常に面白いです!
    2018年09月14日 20:30
  • 鳩原

    ですね、色々と考察できるデータです!
    そして、(記事には関係ないのですが)東大理3は「合格者数」は男子の方が多いのですが、しっかり文科省の方のデータを見たら、「合格率」は男女ともに同じくらいなんですね。この辺も結構考えさせられます……
    2018年09月15日 06:00
  • しーちきん

    リンクを貼った日経の記事でランキングを見ても東大は男女格差でかなり下のほうに位置していて公平性が伺えますね。年齢に関しては知り合いに何年も受け続けた人もいましたし、そういう人が少なくないのかなぁと思ったりもします。
    2018年09月15日 09:22
  • 松浦

    めちゃくちゃまとまってて大変参考になりました。

    さすがです。
    2018年09月16日 21:26
  • しーちきん

    参考になったと言ってもらえるとうれしいです。また面白い情報がありましたら記事にできたらと思います。
    2018年09月17日 06:41
  • 私も医学部再受験を検討しており、こちらのサイトはとても参考になっております
    お聞きしたいのですが、しーちきん様が合格なされた大学はこの二番目の表で合格率格差がどれくらいの所の大学なのでしょうか?
    受験時の記事を読んだところ、面接はかなりの圧迫面接であったと私は感じたのですが、やはりかなり厳しいところを受験なされたのでしょうか?
    2018年09月17日 12:00
  • しーちきん

    上位か下位かでいうと上位で、面接が圧迫気味だったのは事実です。
    でも、同級の再受験生で圧迫面接ではなかった人もいますし、上位の他大学で面接が厳しくないところもあることを考えると、面接の内容と表の格差の値はあまり関係がないように思います。
    2018年09月17日 13:02
  • しーちきん様、早速のお返事ありがとうございます。
    やはりそこまで面接に対してナーバスになる必要はなくとにかくペーパー試験を突破できるだけの学力を付けるのが最優先事項という感じでしょうか?
    ちなみにしーちきん様の合格なされた大学は何となく関東圏(東京)にある国立の某難関医学部なのかな?と思っているのですがどうでしょう?
    ちなみにこれは個人的な興味ですのでお答えになさらなくても大丈夫です笑
    2018年09月17日 15:44
  • しーちきん

    その辺りはご想像にお任せしますが、ときどきローカルなネタも挟んでいますので過去記事を遡るとだいたい検討はつくような気がします(汗)
    2018年09月17日 17:23