
質問箱でこれまで読んだ医学書を教えて欲しいという質問をいただきました。
他の方に紹介できるくらい読み込んだ本はあまり多くないんですがリスト作ってみますかね…。いつも図書館で借りてるので本棚スカスカです(汗 #Peing #質問箱 https://t.co/bCuDNStMBo
— しーちきん🌠 (@seachicken_med) February 8, 2021
回答の通り、病気がみえるや標準シリーズなど定番のものを除けば、これまで読んできた医学書の数はあまり多くないです。恥ずかしながら…
また、自分が苦手意識があるor興味がある分野や実習で回って座学とのギャップが大きいと感じた分野を補うときに読むくらいで、易しめのものばかりで分野の網羅性もありません。
あまり深く勉強できていないのがバレてしまう…(汗)
でも、同じようなところでつまづく方もいる気がするので、読んでよかったと思う本(+自分の備忘録も兼ねて今後ぜひ読みたいと思っている本)を紹介したいと思います。
※ 基礎医学分野に関しては有名どころの教科書ばかり使っていたので省略します。
実習・実技
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実習が始まってまず困るのがカルテの書き方だと思います。その「型」を系統的に教えてくれる一冊でとても参考になりました。どれくらい参考になる本かと言うと、これまで実習で回った中で一二を争う指導熱心な診療科の先生がこれをベースにカルテの書き方の講義をしていたくらいです。
この本に関しては過去に少し詳しめにレビューを書いたのでよかったら読んでみてください。
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OSCE対策で医学生ならおそらく誰もが知っている本。実習中はベッドサイドで診察を求められることがあるので、そこで必要な手技の手順を確認したいときなどに手元にあると便利です。
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実習中は論文を読む機会がけっこうあります。医学論文には統計解析がつきものです。この本には代表的な医療統計の考え方や解析方法が具体例を用いて対話形式で説明されています。読みやすいですし、一読しておくと論文の中で行われている統計解析とその結果の理解がかなり進むように思います。
内科全般
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研修医が遭遇する代表的な症例に対して、問題形式でアセスメントやプランを考えていく一冊。実習ではアウトプットを求められる機会があまり多いとは言えず漫然と過ごそうと思えば過ごせてしまうのですが、この本を読むと研修医として最低限求められるレベルがわかるので危機感が強まります(汗)
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国試の勉強をしていると、”この疾患ではこの検査値に異常が出る”ということは学んでも、なぜそうなるかはスルーされがち(そこまで重要視されない)です。でも、病態を正確に捉えるには異常値の背景を理解しておくことが重要ですし、他疾患へも様々な応用が利くはずですよね。
偉そうに書いてますが、だいぶ忘れてきてしまったのでまた読みたいと思っている一冊です…
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今後、読みたいと思っている一冊。
輸液
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ものすごく古い本ですが、輸液の基本的な考え方や全体像を捉えるのにとても参考になりました。輸液のわかりにくさの原因の1つになっている”経験”と”理論”がごちゃまぜになっているところへの説明が丁寧になされているのが個人的にはよかったと感じました。
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今後、読みたいと思っている一冊。
抗菌薬
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抗菌薬が自分の頭の中で整理できなくて手に取った一冊。タイトルに”絶対わかる”そして”はじめの一歩”と書かれている通り、初心者でもかなりわかるように書かれています。
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COVID-19で一般人にもすっかり有名になってしまった岩田先生の本です。今回紹介する中では唯一マニアックかもしれません。抗菌薬について感染症の専門家の本音(独自の切り口?)が綴られていて、いわゆる教科書では知ることのできない視点が得られます。
ただ、各論に入ったら勉強不足なせいもあって途中で心が折れてしまったので、近々もう一度チャレンジしたいと思っている本でもあります。
循環器
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大学の循環器の講義では様々な疾患があまり濃淡がなく網羅的に扱われるせいか、心電図に関しては正直あまり頭に残りませんでした。この本では緊急を要する疾患の心電図からスタートするなど構成が工夫されていて、心電図を見る上でのアプローチが整理されるように感じました。
脳神経
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脳神経内科/外科を回る前にと思って手に取った本。メジャーな神経症状とその鑑別・治療について実臨床からの視点で書かれているので、座学と臨床の考え方のギャップを埋めるという意味ではためになる一冊でした。
ただ、着眼点はわかっても国試レベルの知識の定着もまだの今の状態で実習で応用するには力不足感が否めない…。
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今後、読みたいと思っている一冊。
まとめ
これまで読んだ中で主に実習に入って役に立ったと感じている医学書と今後読みたい医学書を紹介しました。
うん…やはり網羅性も一貫性もない(汗)
でもせっかくなので今後も適宜追加していきたいと思います!
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