「現役生より後れて税金を使って医師になることについてどう考えている?」
というのがあります。実際に僕も面接で聞かれました。
医師になるために医学部再受験を思い立った場合、目の前の入試にばかり目が行きがちですが、無事卒業したときに同学年の年齢分布のどのくらいの位置にいるかのイメージを持っておくといいかもしれません。
留年できないぞという緊張感を持って学生生活を送れる…などなど(笑)
ということで、研修医の年齢分布を調べてみました。
使ったのは厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師調査(2014年)のデータです。
研修医に限らず、診療科別や地域別で医師に関して様々なデータを見ることができます。
残念ながら5歳刻みのデータしかないのですが、総数・男性・女性それぞれについて年齢分布をグラフにしてみるとこうなりました。

縦軸は人数で、総数について年齢毎の割合をパーセンテージで示しています。
注意しておきたいのは縦軸は対数だということ。
30歳以降は直線的に減っているのではなく+5歳で人数は約1/3になっていきます…
調べてみて30歳以上で研修医をやっている人が15%ほど(1年あたりの人数で約1000人)いるということに少し驚きました。
30歳以上の中には浪人、留年、再受験、そして一度研修を中断してその後再開している人などが入り混じっていると思われるので、評価しにくいところですが、入学から卒業までストレートでいくとすると、入学時24歳(卒業時30歳)までであれば年齢で再受験を否定的に考える必要はないように思います。
残念ながら自分はそこを越えての入学…
この年齢分布をみて、是が非でもストレートで卒業せねばという気持ちが一層強くなりました(汗)
この記事へのコメント
みか
しーちきんさんは、このデータを見られて、再受験による30歳以降の医学部入学は、現実的に考えると色々と厳しいとお感じになりますか?
しーちきん
ご質問ありがとうございます。
現役生と年が離れるほどどうしても少数派になってしまうので、不便さや不都合を感じることが多くなるのは避けられないです。でも、入学後にそれを厳しいととらえるかはその人次第で、学生のうちは将来の目標をきちんと持って強い意思で勉強を続けられれば、何歳であろうと問題ないと思います(自分が現年齢+5歳でも学生生活はあまり変わらない気がします)。
医師になってからはより人間関係が複雑になって、より大変なことが増えるかもしれませんが、同じ姿勢でやるしかありませんね…
みか
少数派になると、不便さや不都合さを感じることは避けられないとお返事を頂きましたが、今学生生活を送られて、一番お感じになっている不便さや不都合さは何か教えて頂けますでしょうか?
色々とお聞きして申し訳ありません。
しーちきん
あけましておめでとうございます。お返事が遅くなり申し訳ございません。
同級生の大多数が20歳前後ということで、医学部の講義はその年齢層へのメッセージが多いです(例えば研修医の年齢設定はいつも20代半ばです)。また、10歳近く離れているとみんながみんな分け隔てなく接してくれるわけではないので、(お互いに)気を使うことも多いように思います。
でも、医学部で学んでいく上ではまったくといっていいほど支障のない範囲なので、まずは入学することを最優先に考えればいいと思います。
とおりすがり
ところで、グラフデータの出典ですが、より具体的にリンクで飛べるところの表番号でいうと何番になるでしょうか? 自分もデータを見てみたいと思ったのですが、みつからなくて。。。。。
しーちきん
統計表一覧
→平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査
→表番号39
の中に「診療科:研修医」があり、年齢分布を見ることができます。