よく耳にする噂ですが、
・そもそも本当なのか?
・本当だとしたらどれくらい留年しやすいのか?
この辺りを文部科学省がまとめている統計データを使ってザックリ検証してみました。統計データには学部学年別に全国の大学の合計人数が年度別に記されています。私立大学は大学数や定員の変更があったりするため、今回は国公立大学のみとしました。
例えば2016年度の医学部2年生のうち留年した人数Nは大雑把に次のように計算できます。
N=(2017年度3年生-3年次編入生)
-(2016年度2年生)
2016年度、2017年度の各学年でこのような計算をして、各学年の留年生の割合を並べてみるとこうなります。

噂の通り、
・偶数学年である2・4・6年生には留年率が高い(6~8%)
・奇数学年の1・5年生は留年率が低い(4%以下)
という結果が見てとれます。
ただし、奇数学年である3年生は偶数学年と同じくらいの留年率になっていて、噂とは異なる結果になっています。自分の大学のカリキュラムを考えても3年は2年、4年と大変さは変わらない気がします。
ただ、これは全国の大学を一括りにして算出した結果なので、大学別に見るより学年の違いが出にくくなっているはずです。
【注】今回用いたデータについて
・出典①:学校基本調査(文部科学省)
平成27-29年度→学校調査→大学・大学院→表番号10関係学科別学生数
・出典②:河合塾KALS医学部学士編入実施大学リスト
・この記事で留年として扱った中には留学などで年数が増えてしまっている人も含まれるので、厳密な意味での留年はもっと少ないと考えられます。
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